児島湖流域エコウエブ主催

児島湖流域フォーラム パート6

「児島湖の水生植物を活かす ヨシ等の効果とその活用」

 岡山県のかけがいのない財産である児島湖が誕生して半世紀、流域の官民上げての多様な取り組みにより、近年児島湖の環境は緩やかに改善してきています。

そして今日、更なる環境の保全を目指し、児島湖周辺において葦等の活用が試みられていますが、自然の力を利用した環境保全の取り組みについてのフォーラムを平成 18 年 12 月10日中国四国農政局会議室において会員や一般市民約 70 名の参加を得て開催しました。

 

 

 

1.児島湖沿岸農地防災事業の完了を迎えて
  中国四国農政局児島湖沿岸農地防災事業所 工事課長 有瀧 昇吾氏

  平成00年より児島湖の浄化目指して進められてきた児島湖農地防災事業が今年度いっぱいで完了するため、事業の実施の背景、実施による事業効果の状況について報告がありました。
  報告によれば流域市民の意識向上による流域汚染負荷、流域下水道の整備などに加え、低層汚泥の浚渫やふくさ等事業による処置により湖内水質が改善の方向に向いているとのことです。

 

 

2.児島湖三世代アンケート調査の結果について
  児島湖流域エコウエブ 会長 沖 陽子氏

  高校生を主な対象者とし、40歳代、60歳代以上の主
だった人々に居住地域や世代間の違いによる親水意識や児島湖に関する意識についての調査を行った結果について報告がありました。
  それによれば水辺で遊んで怖かった事があるか無いかでは若年層は怖い事を感じていない、安全施設の整備や水泳施設の完備によるものであろう。
  また児島湖の水質向上に払える金額について問うたところ、1000円、2000円がもっとも多かった。

 

3.児島湖沿岸の葦原造成と葦の有効利用について     
  (財)岡山県環境保全事業団 経営企画部長 平島 省三氏

 児島湖の水質改善は流域より流出する生活排水の抑制が大きな比重を占めることから、流域の市民が少しでも児島湖に関心を持ち、環境の改善に意識を持つ事を目的に、環境省の助成により進めている「いきづく湖沼ふれあいモデル事業」について報告がなされました。
事業では八浜地区で八浜中学の生徒さんの参加を得て葦を植栽、刈り取り、葦を原料とした紙をすく一連の作業を通して児島湖の水質改善の必要性を学習しました。

 

 

4、児島湖水系の植物の利用について
  岡山県立津山工業高校工業化学科長 三宅 直生氏

 「地域に役立つことで地域に信頼される学校を目指す」をテーマに津山工業高校で取り組んでいるプロジェクトRの報告がなされました。
  Rは見直し、資源、再利用から来たもので、具体的には地域の施設から排出されるてんぷら廃油による石鹸の製作、植物利用によるN,P除去の水質改善、環境に配慮した樹脂原料への転換活動などです。児島湖に関しては葦の作付け、刈り取りしたものを加工し、ボード原料として利用されている事例などが報告されました。また会場には葦の加工品が多数展示され、参加者の注目を浴びていました。

 

 

5、パネルディスカッション&参加者との意見交換会
 
 パネルディスカッションには講演いただいた平島講師、三宅講師に加え、岡山県生活環境部環境管理課の安藤課長、児島湖沿岸農地防災事業所の中川所長(中国四国農政局整備部長)も加わって沖会長の司会の下進められました。 
  岡山県の安藤課長からは児島湖水質保全計画の第5期計画の取り組みについて説明がありました。また参加者から児島湖の水質調査結果の値に関する質問があり、中川所長が事業者としての見解を説明されました。
  意見交換の中で、長老の参加者から半世紀前に自分が取り組んだ児島湖が地域に貢献し、そして今図らずも進んだ環境悪化にこのような形で地域が取り組んでいる事に謝意が述べられる中で閉会しました。

 

付録1:会場に展示された葦の加工品


付録2: 意見交換会における熱心な討議